

公開日:
2025.8.4
2025年夏、名古屋高校サッカー部と名古屋大学を中心とした研究チームが、選手の安全と成長を科学的に支援する新たなプロジェクト「Nagoya-STRIVE Study」を始動しました。本研究は、選手たちの日常的なデータを活用した“縦断的観察研究”であり、スポーツ現場における怪我の予防とパフォーマンスの向上を目指すものです。
「Nagoya-STRIVE Study」は、名古屋高校サッカー部の選手たちから得られる日々のデータを長期的に追跡・分析することで、成長期のアスリートに潜むリスクや可能性を明らかにしようという意欲的な研究です。
トレーニング負荷、身体機能、コンディショニングに加え、体力測定データの精密な解析にも注目。個々の選手のフィジカル特性を科学的に捉え、怪我の予兆やパフォーマンスの変化を早期に察知することで、実用的なアプローチの構築を目指します。
将来的には、得られた知見を部活動の現場にフィードバックし、選手個々に最適なトレーニングやケアの提供へとつなげていきます。
本研究は、選手に対して新たな検査や医療的介入を伴わない「非侵襲性」の研究です。すでに部活動の一環として日常的に行われている身体測定や運動データの記録を用いるため、選手の負担は一切ありません。研究は名古屋大学医学部 整形外科・リウマチ学分野が主導し、すでに同大学の生命倫理審査委員会の承認も得ています。
本プロジェクトには、複数の専門家が連携し、多角的な視点から選手を支えます。
名古屋大学 整形外科/リウマチ学 斉藤 祐樹 氏
椙山女学園大学 管理栄養学科 講師 三田 有紀子 氏
吉田整形外科あいちスポーツクリニック 院長 高松 晃 氏
株式会社S-CADE. 代表取締役 山口 翔大
医学、栄養学、スポーツ科学、データサイエンスといった異なる分野の専門知識が結集し、高校年代のアスリート支援という共通の目標に向かって取り組みます。なかでもS-CADE.は、体力測定およびそのデータ解析における知見を提供。フィジカル指標の変化や個人差に関する高精度な分析を通じて、怪我予防・パフォーマンス向上へのアプローチを強化します。
近年、育成年代のアスリートにおいて、過度な練習や不適切なコンディショニングによる怪我のリスクが課題となっています。「Nagoya-STRIVE Study」は、選手が安心して成長し続けられる環境づくりを科学的な視点から支援する新たな一歩です。
今後は、蓄積されたデータをもとに解析を進め、個々の選手に最適なトレーニングや栄養指導、リスクマネジメントの提案へとつなげていく予定です。スポーツ現場に根ざしたエビデンスの構築と、次世代アスリートの可能性を最大限に引き出す取り組みに、ぜひご注目ください。