

公開日:
2025.9.28
開発にはドラマがつきものです。
光電管タイム計測器開発の歩みもまた、数々の壁を乗り越えてきました。
その中でも忘れられないのが、コロナ禍で世界を覆った「半導体不足」という大嵐。
最初期の光電管タイム計測器は、サーバーに Raspberry Pi 3 を、ゲート部分に Raspberry Pi Zero を搭載していました。
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)とは、クレジットカードサイズの小型コンピュータ。手のひらサイズでありながらOSが動き、プログラミングやIoT開発に欠かせない「ものづくりの相棒」です。
この小さなコンピュータがあったからこそ、光電管タイム計測器は「持ち運べるサーバー」を実現できたのです。

ところが、リリース直後にコロナ禍が直撃。
あらゆる工場が止まり、物流は滞り、半導体が市場から消えました。
「3も、Zeroも、どこにも売っていない。」
まるで世界中の棚から一斉に消えたかのように、必要な部品が手に入らない。開発も出荷も止まりかけ、「このまま光電管タイム計測器の製造はできないのか」と頭を抱えたこともありました。
それでも諦めませんでした。
藁にもすがる思いで探し続け、見つけたのは...海外の怪しい通販サイト。
結果は惨憺たるもの。三度も詐欺サイトに騙され、そのたびにクレジットカードを差し止めることに。財布の中身だけでなく、日常そのものがじわじわと蝕まれていく——。
「もう限界かもしれない」そんな不安が頭をよぎる瞬間もありました。
新品未使用のPi3やZeroを見つけては、まるで金塊を掘り当てたような気持ちで購入。ときには原価と売値がほとんど同じ、利益なんてほぼ残らない状態であっても、とにかく「出荷を止めない」ために必死でした。

毎日検索し、仕入れ、組み立て、出荷する。
まさに執念のような日々。
あれから一年。
コロナ禍が少しずつ落ち着き、ついに私たちは新しい答えに辿り着きました。
それが、サーバーとゲートを一体化した「サーバーゲート」。
さらに、ゲート部分を Raspberry Pi ZeroからM5 Stampへ切り替えたことで、設置も起動も劇的に簡単に。
あの苦境があったからこそ、より強く、より洗練された光電管へと進化できたのです。
思い返せば、絶望の中で一歩ずつ進んでこられたのは、開発に携わった仲間たち、そして何よりも信じて待ってくださったお客様のおかげです。「光電管タイム計測器を現場に届けたい」その一心で走り続けた日々が、今の光電管タイム計測器を形づくりました。
そして私たちはこれからも挑戦をやめません。
あの「絶望」を超えたからこそ、どんな困難も突破できると信じているからです。
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