「ウチの子、いつから筋トレさせればいい?」「最大成長速度(PHV)」で才能を伸ばす

公開日:

2025.12.3

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「同じ中学1年生なのに、身長が140cmの選手と170cmの選手がいる。彼らに同じトレーニングをさせて本当にいいのだろうか?」

育成年代の指導において、これは非常に大きなジレンマです。暦年齢(カレンダー年齢)で一律に分類された画一的なトレーニングでは、選手の才能を最大限に引き出すことはできません。

S-CADE.では、スポーツ科学の知見に基づき、選手の身体の発育段階(成熟度)に応じたプログラム設計こそが最も重要であると考えています。

その鍵を握るのが「最大成長速度(Peak Height Velocity:PHV)」です。あなたの(あなたの選手の)現在の成熟段階はどこにあるでしょうか?

ご自身のタイプが分かったら、その特徴と、今本当にやるべきトレーニングを見ていきましょう。

発育段階を4つに分類。「最大成長速度」とは?

「最大成長速度(PHV)」とは、人生で最も身長が伸びる時期を指します。S-CADE.では、このPHVを基準として、成長期をおおむね4つの段階に分類します。

グラフでは、各成長期ごとに線が色分けされており、赤点があなたの現在の成熟段階を示しています。それぞれの時期に適したトレーニング内容は異なります。

タイプ別診断:今、何をすべきか

タイプ1:第1成長期(本格的な成長スパート前)
  • 概要: これから本格的な身長の伸びが始まる前の時期にあたります。

  • 今すべきこと: 動きづくり。特定の競技に偏らず、手や足を用いた複雑な動きを身体に覚えさせることが推奨されます。また、これから始まる成長期に備え、適切な生活習慣(十分な睡眠・バランスの良い食事)の確立も心がけましょう。

タイプ2:第2成長期(身長が最も伸びる時期)
  • 概要: もっとも身長が伸びる時期(PHV)です。この時期は、同時に全身持久力が最も向上しやすい期間でもあります。

  • 今すべきこと: 持久系トレーニングの導入が有効です。

  • 注意点: 身長の急激な伸びに従って柔軟性が低下し、怪我に繋がりやすい時期でもあります。ストレッチや入浴などで柔軟性の維持を図ることが非常に重要です。

タイプ3:第3成長期(成長の安定期)
  • 概要: 成長スピードが緩やかになる時期です。

  • 今すべきこと: 筋力トレーニングの基礎づくり。高校進学などで本格的なウエイトトレーニングを始めることを想定し、その準備を行います。まずは自体重でのレジスタンストレーニング(腕立て、スクワットなど)が推奨されます。安全性や正しいフォームに十分留意しながら、段階的に負荷を高めていきましょう。

タイプ4:第4成長期(身体の完成期)
  • 概要: 成長速度がさらに緩やかになり、身体構造が完成に近づく段階です。

  • 今すべきこと: パワートレーニングの導入。ジャンプ系トレーニングや、SSC(伸張反射)を活用したプライオメトリクス系トレーニングを開始するのに最適な時期です。また、自身の競技・ポジション特性に応じた専門的トレーニングもプログラムに導入していきましょう。

自分の「成長期」を知り、未来への土台を築こう

他人と比べる必要はありません。重要なのは、自分の身体が今どのステージにいるかを知り、その時期に最も適したトレーニングを行うことです。

「最大成長速度」を理解し、怪我のリスクを最小限に抑えながら、選手のポテンシャルを最大限に引き出しましょう。