北海道ハイテクノロジー専門学校での体力測定授業レポート

公開日:

2025.9.19

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北海道ハイテクノロジー専門学校にて、体力測定に関する実習を担当しました。今回で4回目の訪問。振り返ってみると、学生たちが「受け身」から「主体的」に変わっていく様子が目に見えるように伝わってきました。本記事では、全4回の歩みとそこで得られた気づきを共有したいと思います。


第1回:測定を「評論」で終わらせない

初回のテーマは、「測定はスタートであってゴールではない」という考え方です。

測定はデータを出すだけでは、しばしば「評論家」を生み出します。高い数値を出す選手は称賛されますが、思うような結果を残せなかった選手にとっては「評価」という名の烙印になりかねません。数字だけを突きつけられれば、努力が否定されたように感じてしまうこともあるでしょう。

だからこそ、測定は「評価」で止めるのではなく、分析し、改善のためのトレーニングへとつなげる必要があるのです。データは未来を切り開くために使われてこそ意味があります。

その姿勢は、素材の持つ良さを最大限に引き出す料理人にも似ています。選手一人ひとりのポテンシャルを見抜き、適切に磨く。測定者はそのための“スペシャリスト”であるべきだと、学生たちに伝えました。真剣に耳を傾ける姿に、将来への期待が自然と膨らみました。


第2回:まずは「触れて、体験する」

2回目は実際に測定を体験する段階へ。
機材を前にして、設営方法や特性を一つひとつ確認しました。光電管の設置位置、センサーの扱い方、数値の誤差を生まないための注意点――。

普段の授業では聞き慣れない細かい技術的な部分に、学生たちは最初は少し戸惑いながらも、徐々に理解を深めていきました。単なる知識ではなく、手を動かしながら学ぶことで、「測定を担う責任」を実感する様子が伝わってきました。


第3回:プロの流儀に学ぶ

3回目は特別な時間でした。年間150件以上の現場で測定を担当している弊社のスペシャリストを招き、実際のプロの動きを間近で体験してもらいました。

機材をセッティングする手際の良さ、選手の動きを見ながら臨機応変に対応する柔軟さ、そして何より「測定を受ける人の心理」にまで配慮する姿勢。学生たちは「同じ作業のはずなのに、ここまで違うのか」と強い刺激を受けていました。

机上で学んだ知識が、現場でどう生きるのかを体感すること。それは大きな転換点になったように思います。


第4回:学生が主体となる

そして4回目。学生たちがマニュアルを手に、測定を主導しました。

驚いたのは、その進行のスムーズさです。測定の流れを理解し、役割を分担し、トラブルが起きても全員で考えて解決策を導き出す。まるで長年のチームのように連携し、最後までやり遂げる姿に心から感動しました。

初回のときには「測定は責任が伴う」と言葉で伝えましたが、それを学生たち自身が実践してくれたのです。この瞬間、「もう大丈夫だ」と確信しました。


最後に向けて

次回が最後の実習です。ここまでの成長を振り返ると、学生たちが主体的に学び、仲間と協力し、挑戦を楽しむ姿勢をしっかりと身につけてくれたことが何よりの成果だと思います。

教育の本質は「教えること」ではなく、「学ぶ力を育むこと」です。体力測定のスキルを超えて、どんな現場でも応用できる「考える力」と「仲間と共に解決する力」を身につけた彼らの姿に、スポーツ科学の未来を託す喜びを感じます。


さいごに

選手を育てるのも、学生を育てるのも、根本は同じです。
「数字を突きつける評論家」ではなく、「成長を支える伴走者」になること。

その姿勢が、これからスポーツの現場や教育の現場でますます求められるはずです。今回の実習で出会った学生たちが、未来の現場でそんな存在になってくれることを心から願っています。


実際に使ったマニュアル